一般社団法人 日本金属屋根協会 技術委員会
目 次
発行に際して
『初めて学ぶ もう一度学ぶ 金属屋根と外壁』(全340P、4色刷)を発行しました。本書は、当協会がこれまでに蓄積した知見をよりわかりやすく解説することを目的に編集したものです。本書は、次の8章から構成されています。
第1章 はじめに
第2章 屋根材と外壁材を知る
第3章 安全安心を確保する
第4章 より快適に
第5章 工事と安全と工具
第6章 点検とメンテナンス
第7章 屋根と外壁を改修する
第8章 計算で確かめる
最初に近年話題となっている気候変動や日本における金属屋根の歴史を述べることからはじまり、屋根・外壁の成り立ちとその進化にふれます。
続いて屋根・外壁の「安全と安心を確保する」と題して、雪と風については、計算ソフト「屋根を調べる」と関連付けながら解説するとともに、地震、雨仕舞い、防耐火、耐久性についても基本となる事項を押さえています。
快適な室内空間を作り出すために求められる断熱性や採光などについてふれたのち、金属板の加工と工具、そしてなにより大切な安全を踏まえて現場での施工を説明します。そして、これから重要性が一段と高まってくるメンテナンスと改修に参考となる図面や写真を多数掲載しています。
厳しさを増す自然の条件から人々の安全と、生活を守るための屋根・外壁の役割が一段と高まっておりますし、その中でも金属の屋根と外壁は災害発生時の避難場所として利用される建築物に多く使われています。この面からも機能維持のために耐久性やメンテナンスなどの重要性が増してきています。
本書では、「横ぶき屋根の改修」や「といの改修」など、これまで協会として取り上げてこなかった事例についても記述しています。この点からも、これまで金属屋根・外壁に関わってこられた方々にとっても、お役にたてるものではないか、と考えております。
特に初心者の方々にもできるだけ理解しやすい記述とするために、既往の文献の知見も参考とし、そのうちの一部を転載あるいは引用させていただきました。また、会員企業や関係団体の資料からも図面等を多数引用しております。ここに記して感謝の意を表します。