鋼板製屋根構法標準(SSR)
鋼板製屋根構法標準(SSR)は、1977年の発刊以降、鋼板製屋根の設計・施工に活用されてきましたが、今日までの構工法開発成果の反映、標準的な試験・評価方法の導入及び建築基準法令の改正に応じた設計法の見直し等を行うため、(一社)日本金属屋根協会と(一社)日本鋼構造協会は協同で改定委員会を設置して15年ぶりに改定作業を行いました。そして(独)建築研究所の監修を受け、2007年版として出版しました。
SSRは、1977年9月に制定され、その後1992年に改定しています。
1992年版の発刊後、2000年に建築基準法施行令が改正されて、鋼板製屋根を含む屋根ふき材等の安全性確認が義務付けられました。さらに2007年には、一部の小規模な建築物を除き、建築確認時に屋根ふき材等の構造計算書の添付が義務付けられました。
そこで今般、これらの規定の趣旨を踏まえ、また1992年版に反映されていない構工法の開発及びその使用実績も蓄積されていることから、改定を実施しました。
2007年の改定の主な点は以下のとおりです。
①設計・施工の流れと役割分担の明確化
②新たな構法(かん合形折板、二重折板、ステンレスシート防水)及びステンレス材料の追加
③折板屋根の標準的な試験・評価方法の追加
④二重折板屋根の温度伸縮に対する設計の考え方及び試験・評価方法の追加
⑤改修工法(カバー工法)の追加
なお、上記②に関連して、ステンレスシート防水の設計・施工の内容については、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS 8 防水工事((社)日本建築学会 編)」の内容に基づいています。また、上記④の内容は、(独)建築研究所の研究開発課題「地震・強風被害で顕在化した非構造部材の被害防止技術の開発-大規模空間天井と鋼板製屋根の構造安全性-(平成18~20年度)」に基づき、平成19年度までに実施した(独)建築研究所と(社)日本金属屋根協会との共同研究の成果をまとめたものです。
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