我が国最古の銅板屋根の記録
東大寺と並ぶ西大寺の大伽藍 銅瓦葺きの金堂屋根に錺金物が輝いていた
金属屋根材として最も古い歴史を持つ銅板。
銅が日本で初めて屋根に葺かれたのはいつだろう。当サイトの「銅屋根クロニクル」は、日本の重要な近代建築や寺社建築とその銅屋根を紹介し、銅という屋根材の良さと板金職人の技と心意気を伝えようという連載企画で、2013年に始まった。
銅屋根について書く以上、その起源に触れないわけにはいかない、そこで銅板業界のバイブルである「銅板葺屋根~社寺建築を中心に」(1996年、(社)日本銅センター編纂)を熟読した。そして日本銅センター・寺澤由晃氏が「銅板屋根の歴史」で最古の例として示された西大寺を訪ね、西大寺資財流記帳、建久御巡礼記などにどのように書かれているのか調べてみることにした。