銅屋根クロニクル

No.75

鎮守の杜にたたずむ招魂の社 福岡県護国神社(福岡県)

(1/1) ルーフネット 森田喜晴

祭神は、明治維新から大東亜戦争に至る福岡県出身の戦没者の霊、13万柱が鎮座する。
昭和18年4月30日、元福岡城外練兵場に建立された。
護国神社とは国事や戦争殉難者の霊を祀(まつ)った神社。

幕末から明治維新前後の時期、各藩は、国事や戦争殉難者のために、それぞれ招魂場を設けて慰霊した。その場が招魂社(しょうこんしゃ)。1939年(昭和14)、国の制度改正によって護国神社と改称され、1868年(明治1)には京都東山に霊祠(れいし)(現在の京都霊山(りょうぜん)護国神社)が設けられ、各地の殉難者の霊が合祀(ごうし)された。翌年には東京招魂社(現在の靖国(やすくに)神社)が創立された。これらの招魂社は全国に100余社となり、75年にはすべての招魂社の祭神が東京招魂社に合祀された。第二次世界大戦前は内務省の管轄で、府県社、村社に準じて扱われたが、戦後は独立の宗教法人としてほとんどが神社本庁に所属する。各都道府県には1社以上の護国神社がある。靖国神社のサイトで、その一覧を見ることができる。

福岡県護国神社(福岡県)

福岡護国神社は、明治元年、福岡藩主の黒田長知をはじめ、県内の旧藩主等が明治維新で国難に殉じた人々を顕彰するため、招魂社を設立し、祭祀をおこなったのが始まり。

本殿

本殿

千木

千木

拝殿正面

拝殿正面

鰹木

鰹木

事務棟やとうろうの屋根も銅板葺き

事務棟やとうろうの屋根も銅板葺き

福岡市の都心部に位置する鎮守の杜に佇む護国神社。古来の神々を祀る神社とは空気感が違う。本殿・拝殿の屋根は銅板の一文字。創建時に県民延べ15万人の勤労奉仕と3000本の献木で造成された

特攻隊の碑

特攻隊の碑

という人口の杜森を背景に両翼を広げて、参拝者を迎える。
 祀る祭神の柱数は護国神社では沖縄県護国神社に次いで2番目に多い。

アクセス:
バ ス:護国神社前・NHK放送センター入口下車
地下鉄:七隈線六本松駅徒歩7分。空港線大濠公
    園駅 徒歩15分

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