No.23

大阪府立中之島図書館(大阪府)

(1/1) ルーフネット 森田喜晴

大阪府内に2館ある府立図書館のひとつで、大阪府立中央図書館(東大阪市)が一般書から学術書まで幅広い分野の本を所蔵しているのに対し、中之島図書館は古文書や大阪関連の文献、ビジネス関係分野の書籍・資料に特化している。大阪府立中之島図書館の蔵書数は約55万冊。明治37年に本館が完成、大正11年に住友家の寄付により日高胖設計で左右の両翼が増築され、ほぼ現在の建物が完成した。本館は大阪大空襲の戦災からも免れ、昭和49年には本館及び左右両翼の2棟が国の重要文化財に指定されている。

中之島図書館の本館(中央部分)は、明治37年に第15代住友吉左衛門の寄付によってつくられた。設計は住友家の建築技師長であった野口孫市で、日高胖が技師として参加した。煉瓦及び石造三階建て、銅板葺きのドームがそびえる。

川岸に日銀、府立図書館、公会堂、と並ぶ一角を切り取れば、セーヌ河畔のようだ。

外観はルネッサンス様式を、内部空間はバロック様式を基本とした格調の高い建築で、コリント式円柱に支えられる正面はギリシア神殿を、ドーム状の中央ホールは教会を思わせる造りである。

住友家第15代住友吉左衞門友純(ともいと)は、江戸時代以来住友の事業が大阪を本拠に続けてこられた感謝のしるしとして、この図書館建物と図書購入資金を寄贈した、とある。

正面入り口

正面入り口

さらに、本館が手狭になったため、大正11年(1922年)左右両翼部分を増築寄贈し、現在の姿になった。

府立中之島図書館──シンボル的存在のドーム

府立中之島図書館──シンボル的存在のドーム

右手奥に中之島公会堂

右手奥に中之島公会堂

土佐堀川対岸より。左は大阪市役所

土佐堀川対岸より。左は大阪市役所

大阪府立中之島図書館のシンボル的存在であるドーム屋根に関して、「ドーム屋根飾樋等改修工事」が、平成20(2008)年1月9日~3月28日行われ、その内容を、大阪府立中之島図書館ホームページの中の「当館の概要」内、「ドーム改修ページ」で詳細に見ることができる。

明治36年8月挙行の上棟式に使われた『棟札(置札)』が保存されており、表面に施主住友吉左衛門氏の名に加えて、工事顧問として辰野金吾博士の名、設計・監督者の野口孫市・日高胖の両工学士などの名が墨書されている。 裏面には、石工職・煉瓦職・大工職・手傳職・ペンキ職・鉄銅職・錺職・左官職・木挽職・ガラス職といった職工の代表者の名が見える。

本館正面の門は特別な時にしか開かれず、一般利用者は階段両脇の入口から入る。

一文字銅板葺きのドーム屋根

花びら型の装飾も銅板

装飾部分でせり出すたて樋

大阪府立中之島図書館ホームページ ドーム改修工事 URL : http://www.library.pref.osaka.jp/site/nakato/dmrepair.html